Everyday Magic-筆に想いを

心に響く言葉や詩歌を、書でつづる

「いわずにおれなくなる」まどみちおさんの詩より-謙虚な詩人を駆り立てるもの

 

 

 

 新月前の寒い日曜日。

 

暖房器具の一つ、ストーブの

 

試運転しました。一軒家は底冷えしますね。

 

あったかい幸せ。。。今季もお世話になります。

 

エアコンもそう、何て恵まれた私たち。

 

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「いわずに おれなくなる」 まどみちお  (半紙)

 

いわずに おれなくなる

ことばでしか いえないからだ

 

いわずに おれなくなる

ことばでは いいきれないからだ

 

いわずに おれなくなる

ひとりでは 生きられないからだ

 

いわずに おれなくなる

ひとりでしか 生きられないからだ

 

この詩のタイトルに関連したであろう

 

題名の文庫本があります。

 

 

90半ばくらいだった頃?のまどさんへの

 

インタビュー取材をもとに、関連する詩と共に

 

構成されていて、まどさんの詩作への思いや日常が

 

垣間見られる興味深い内容でした。

 

とてもやさしく、簡潔な言葉で

 

身の回りの物事や、生き物から

 

宇宙にまで広がる大きな深い世界を

 

伝えてくれる稀有な詩人。

 

koboaoineko.hatenablog.com

 

 

静かで謙虚な物腰の奥で

 

ゆるがない気概をお持ちだったと知ることが出来ます。

 

 この世の中のありとあらゆるものは、すべてが自分としての形や性質をもっていて、それぞれに尊い。そこにあるだけ、いるだけで祝福されるべきものであり、みんながみんな心ゆくままに存在していていいはずなんですよ。

 なのに私たちは、人と自分を比べ、人のマネをして、かけがえのない自分を自分で損なっている。人種や国籍や宗教などの違いを理由に、他人の存在を侵すようなことばっかりやり合っとる。ましてや人間ではないほかの生きもの、つまり動植物に対しては、メチャクチャ傍若無人に振る舞ってますでしょう? 年をとるにつれ、なおさらそのことが強く感じられて、これはやっぱり自己模倣になっても言っとかなくちゃならんと思ったんですね。 

 

この後、すぐに、

 

自分はそんな偉そうなことはいえないと続けるまどさん。

 

 本当は、こんな偉そうなこと私には言えんのです。私自身、木からつくられた紙をたくさん使って詩集を出しているんですから。みなさんにわざわざ読んでもらう値打ちがあるのかどうか自分でも自信のない詩を本のするより、木は緑のまま自然の中に残しておいたほうが幸せに決まってます。その木はもちろん、動物や鳥や虫にとっても、私たち人間にとっても、そして地球にとってもね。

 でも、それがわかっていても書かずにいられない。そのうえ、「いわずにおれなくなる」なんて詩までつくって弁解してるんだから、私っちゅう人間は、ほんと嘘つきのインチキだと恥ずかしくなります。

 

なんてすごい方なんだろうと、もうそれだけ。

 

実は、やさしい言葉、

 

ひらがなの詩は書きにくいのですが、

 

私もまどさんの詩を、書かずにはいられません(笑)

 

 今日もご覧いただき、ありがとうございました。   

                        

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