Everyday Magic-筆に想いを

心に響く言葉や詩歌を、書でつづる

「楽喜」(金の丸窓色紙)

 

 

2023年のお正月。

新年おめでとうございます。

 

 

最近、居間の片隅の色紙額の入れ替えを

よくするようになって、お正月に入れた

もしかしてこの一枚載せてなかったかも、と(笑)

 

「楽喜」(丸窓金色紙)

何て読むんだろうか(笑)

左から「ラッキ(ー)」

右から「(お)きらく」

とか…ね。

要は楽しさと喜び。

 

こちらのブログは

丸一年以上?

かなりお久しぶりの更新。

しかも以前の一枚なので

今年は筆を持って

新たに書くことあるかな?

 

あ、そういえば

昨年は頼まれて

タイトルというか

屋号みたいなものは書いたっけ。

その人も今年に入ってそれを

裏打ちして使うらしい。

相変わらず暢気ですが(笑)

 

皆さまお健やかで良い年となりますように。

 

今こちらは記事検索で来る方だと思うので

ご興味あるかわからないけれど

メイン(日常)ブログはまあまあ更新中。

www.salon-shiroineko.com

 

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「山ふところの夕の空 なのはな色に澄みました」まどみちおさんの詩

 

 

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(模様入りはがき)

 

山ふところの夕の空

なのはな色に澄みました

   まどみちお

 

 

菜の花色を想起させる

黄色の紙を敷いています。

 

こちらに

工房“青い猫”時代のはがき書は、

概ね載せたつもりでしたが

この一枚が残っていたみたいで

あらためて載せます。

(ダブっていたらすみません)

 

 

まどみちおさんの全詩集の

改訂版が出ていました。 

 

 

まどさんの哲学というか想いが

よくまとまっている文庫本で

おすすめなのが下記の一冊です。

 

 

文庫本のタイトルに関連する詩と内容については

以前の記事で触れています。  

 

koboaoineko.hatenablog.com

 

 

 

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『蓮と鶏』金子みすゞさんの詩より/「立春大吉」2種

 

 

立春ですね~。 

2020年も本格的に 

新年の始まり。

 

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           「立春大吉」 (半紙1/4程度)

 

書き文字は揺れがありますが 

端正な印字を見ると 

上から下へ各文字が  

左右対称の 

招福、厄除けの言葉ですね。

 

 

今日はまた以前のものなんですが 

金子みすゞさんの詩をご紹介します。

 

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 「蓮と鶏」 金子みすゞ詩   大判はがき

  

泥のなかから

蓮が咲く。

 

それをするのは

蓮じゃない

 

卵のなかから

鶏が出る。

 

それをするのは

鶏じゃない。

 

それに私は

気がついた。

 

それも私の

せいじゃない。

 

「蓮と鶏」 金子みすゞ

 

 

宇宙の中、地球上で今 

生かされている私たち。

 

また 

以前載せた 

みすゞさんの「不思議」という詩に 

内容の趣が通じるように 

感じられます。

 

感覚、そして 

詩心って大切なもの。

  

koboaoineko.hatenablog.com

 

現在は

 『金子みすゞ童謡集』ハルキ文庫の

新装版が出ているようです。

 

 

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新元号「令和」/漢字の語源からー神意(自分自身)に従い和していく…

 

 

 

4月に入り、新元号「令和」が

発表されましたね。

平成最後の月で、5月から新元号

なります。

個人的には普段、西暦を使っているので

元号は文化のひとつみたいなんですが…。

 

元号は、出典が万葉集ということで

国書からということが強調されていました。

「初春の令月、気淑しく風和らぎ、

梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す」

 

もっとも、当時は既に

漢(中国)の文化との関わりが深く

元に後漢の古詩もあったとも言われています。

「仲春令月、時和気清(帰田賦)」

 

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 「令和」 甲骨文字より  和紙はがき

 

さていずれにしても、漢字なので

その語源に興味を抱いてしまう私は(笑)

例によって、白川静氏の

『常用字解』を拝見しました。

 

 

「令」は象形文字で、

深い儀礼用の帽子を被り、

跪いて神託(神のお告げ)を受ける人の形だそうです。

神のお告げを受け取る姿なんですね。

 

ちなみに、「令」は「命」のもとの字でもあります。

神の啓示(お告げ)として与えられるものを命といい、

おおせやいいつけの意味となったそうで、

生命(いのち)の意味に用いるのは、

人のいのちは天から与えられたもの、神のおおせと

考えられたから、とありました。

 

そして

「和」は会意で、禾(か)と口とを組み合わせた形で

禾は軍門に立てる標識の木の形。

口は、神への祈りの文である祝詞を入れる器の形。

軍門の前で誓約して媾和する

(戦争をやめ、平和な状態にもどす)ことを和といい、

「やわらぐ、やわらげる、なごむ、なごやか」の意味と

なったということでした。

 

令和は、

神意を受け取り、従がうことで和していく…

って感じ(漢字)でしょうか。

 字源は興味深いです。

 

ところで、私の場合ですが

神といっても特定の宗教的なものを意味していません。

それは宇宙や大いなる存在とか

また個人それぞれの内なる神性として

とらえています。

現代では、

ご神託というか、宇宙などの天意も

普段から、直感(閃き)やフィーリング、

あるいは何かのシンボルやメッセージなどを介して

受け取る(感じる)ものと思っています。

 

そう、英語で

"I'm not religious but spiritual." 

宗教的ではないが、スピリチュアル(霊性を信じる)

って感じの言葉もありますが、そんなふうかも。 

 

私たちそれぞれが神様の分け御霊であるというように、

自分以外のものを権威にしないよう心がけたいものです。

神意とはそれぞれの真心、誠のこころでしょう。

ですので、神意に従うというのは

本当の自分を生きることで、調和していく世界

と理解しています。

 

いずれにしても

元号の「令和」

言葉の響き(音)もよく、

新鮮でいいのではないかなと

感じています。

 

4月は、いよいよ

新時代への切り替えの時期でしょうか。

 

 

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“草をむしる” 八木重吉さんの詩-無心ということ

 

 

 

 

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     「草をむしる」八木重吉/詩   (半紙)

 

草をむしれば

あたりが かるくなってくる

わたしが

草をむしっているだけになってくる

 

草むしりといえば

主に夏なのでしょうが

庭などがあれば季節を問わず

必要な作業でもあります。

 

何でもそうですが

ただひたすら

単純な作業を続けていると

何も考えずにそのまま

そこに没頭している自分がいます。

 

三昧という言葉もありますが

動的な瞑想ともいえるかも

しれません。

意気込んで何かをしようと思うと

いろいろ余計なことが気になることも

少なくありませんから

日常の中で一心不乱に何かをするのは

その動作と一体になって

妙に清々しかったります。

年末なら掃除もそうかもしれませんが

結果、綺麗になれば

辺りが軽く、明るくなってくるのですね。

 

 

八木重吉 貧しき信徒青空文庫)でもご覧になれます。

 

 Kindle版(¥0)もあります。

 

 

今日もご覧いただき、ありがとうございました。

 

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“孤独な鳥の条件”サン・フォン・デ・ラ・クルス-カスタネダの『未知の次元』冒頭の詩

 

 

 

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“孤独な鳥の条件は五つある”   (金雲ぼかし色紙)

 

孤独な鳥の条件は五つある

第一に孤独な鳥は最も高いところを飛ぶ

第二に孤独な鳥は同伴者にわずらわされない

その同類にさえもわずらわされない

第三に孤独な鳥は嘴(くちばし)を空に向ける

第四に孤独な鳥ははっきりとした色を持たない

第五に孤独な鳥は非常にやさしくうたう

      サン・フォン・デ・ラ・クルス

       〈光と愛のことば〉

 

 

サン・フォン・デ・ラ・クルスは

16世紀スペインの思想家、神秘主義の詩人だといいます。

 

私がこの詩を知ったのは

呪術師ドン・ファンとの対話として

知られるカルロス・カスタネダ

『未知の次元』(講談社学術文庫)の

 

 

扉に掲げられていたからです。

詩の言葉に惹かれる人も少なくありません。

 

アメリカの文化人類学

カルロス・カスタネダ

若き日に幻覚植物を探る過程で

北メキシコのヤキ・インディアンの呪術師ドン・ファン

出会います。日常的な現実とは別の世界の教えを受け

弟子となり、一連のシリーズ本を書きました。

読み物として興味を惹かれるだけでなく

その言葉によって示すことができる世界(トナール)と

日常と理性をはるかに超えた世界(ナワール)とは何か

深遠な実践哲学が語られます。

孤高な鳥の姿は、真理を探求する人々の信念とも

重なり、私たちの本質を思い出させてくれるのかも

しれません。

 

また

ドン・ファンの言葉を味わうのに最適なのは

カスタネダ自身が選び出しまとめたという

一冊(北山耕平さんの訳)

『時の輪―古代メキシコのシャーマンたちの生と死と宇宙への思索』

がオススメです。

 

 

 

今日もご覧いただき、ありがとうございました。

 

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「温故知新」古きをたずねて新しきを知る-現代こそ必要とされる知恵

 

 

最近、そういえば

いろいろな場面で想起される

言葉のひとつです。

 

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「温故知新」    (大判はがき15×20㎝)

 

論語にある言葉ですね。

 

「子曰く、故きを温めて、

新しきを知れば、以って師と為るべし」

 

古きをたずねて新しきを知る

つまり、

昔のことを尋ね求めて、

そこから新しい知識や見解をひらくこと。

もとは孔子が、師となる人物の心得として、

先人の思想や学問を修めるように説いたものでした。

 

日々、物事がどんどん変化し、

新しいものも次々と現われる、かに

思われる時代ですが、

人口知能にしろ、新しい開発のもとで

必要とされているのは

ひらめきと共に

実はかつての膨大なデータや知識の中にある

ヒントだったりするようです。

 

以前、棋士の羽生さんが著書で

将棋の世界でも、AI時代のトレンドが “温故知新” だと

いう話も載っていたのが印象的でした。

 

www.salon-shiroineko.com

 

 

 

 伝統もこれまでのやり方も、

どんどん変わっていく時代ですが、

意外にも、そこに流れていた真髄を汲むことで

新たな境地や展開が開けることがあるのかも

しれません。 

 

今日もご覧いただき、ありがとうございました。

 

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