Everyday Magic-筆に想いを

心に響く言葉や詩歌を、書でつづる

「温故知新」古きをたずねて新しきを知る-現代こそ必要とされる知恵

  

最近、そういえば

いろいろな場面で想起される

言葉のひとつです。

 

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「温故知新」    (大判はがき15×20㎝)

 

論語にある言葉ですね。

 

「子曰く、故きを温めて、

新しきを知れば、以って師と為るべし」

 

古きをたずねて新しきを知る

つまり、

昔のことを尋ね求めて、

そこから新しい知識や見解をひらくこと。

もとは孔子が、師となる人物の心得として、

先人の思想や学問を修めるように説いたものでした。

 

日々、物事がどんどん変化し、

新しいものも次々と現われる、かに

思われる時代ですが、

人口知能にしろ、新しい開発のもとで

必要とされているのは

ひらめきと共に

実はかつての膨大なデータや知識の中にある

ヒントだったりするようです。

 

以前、棋士の羽生さんが著書で

将棋の世界でも、AI時代のトレンドが “温故知新” だと

いう話も載っていたのが印象的でした。

 

www.salon-shiroineko.com

 

 

 

 伝統もこれまでのやり方も、

どんどん変わっていく時代ですが、

意外にも、そこに流れていた真髄を汲むことで

新たな境地や展開が開けることがあるのかも

しれません。 

 

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「一期一会」そして「独座観念」-出会いを尊び味わう心

  

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「一期一会」(いちごいちえ) はがき

 

一期というのは、仏教の言葉で一生を意味するそうです。

そして「一期一会」とは

この度の茶会においての出会いは、

またくり返すことのない一度限りのものと心得て、

主客とも誠意を尽くすべしという主旨の言葉として

知られています。

 

引いては、人生の出会い全般、

そして日常を共にする身近な集いであっても

その時々がまたとはない貴重な時間であることを

思い起こしてくれます。

 

元々は、茶道における千利休の言葉ともされ、

弟子の『山上宗二記』の中にその主旨が見られようです。

そして今日広く知られる

「一期一会」という言葉が示されたのは、

江戸時代の大老井伊直弼の『茶湯一会集』によります。

 

また、この言葉と対語として

「独座観念」というものがあるそうです。

こちらは、

茶会が終わり、お客様をしっかりお見送りした後も

あたふたと片付けたりせず、客人のその後、

そして自身についても思いを馳せ、静かに

また一服立てながら、一人向き合うという意味の

ようです。

 

書をやっていて

「独座観心」

(独座して心気を澄ます)

という菜根譚での言葉は知っていましたが、

茶道の心得としての「独座観念」は

初めて知りました。

 

いずれにしても、

日常の繰り返しに思えたり、

同じようなことがあったとしても、

一瞬一瞬、全く同じということはないわけです。

実は尊い、ひとつひとつの出会いを、

じっくりと味わうという機会の大切さを

あらためて感じさせてくれる言葉なのですね。

 

日々、慌ただしく過ごしてしまわず、

丁寧に人や物事と出会い、楽しみ味わって

いこうと感じます。

 

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随流去-流れに随っていく

 

月日の経つのは早いものですね。

と書いて、ふと思いました。

時間の感覚は人によって違うな…

一月も(既に)半ば、それともまだ半ば

皆様はどちらでしょうか。

 

 

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「随流去」ずいりゅうこ  (水色ぼかし手漉きはがき)

 

 

さてその昔、山に入って道に迷った僧が

大梅禅師の庵に至って尋ねました。

「山にいらしてどのくらいになるのですか?」

「只、周りの山が青くなったり、

紅葉したりを見ていて三十余年」(祖堂集)

その後、

山から抜け出るのにはどちらへ行ったらいいのか

訊ねた僧に

禅師が応えた言葉が「随流去」でした。

「(川の)流れに随っていきなさい」

  

 

水は高きより低きに向かって流れる

その川の流れに沿っていけば

山から出られるということでした。

 

ところで、流れに随ってというのは、

流れに流されてしまうということとは違います。

さらにまた、自分勝手な思い込みでなく、

自然の理(天地の道理)に従って生きることが

大事だという教えともいえ、心に響く禅語です。

 

大梅法常禅師(752~839)は、

馬祖道一禅師(709~788)の弟子であり、

唐の高僧でした。

道元の『正法眼蔵』にも度々登場します。

また、師の馬祖大師の言葉としては

「平常心是道」や「即身成仏」が知られています。

 

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七夕に和歌を書きたくなった頃-たなばたのとわたる舟の梶の葉に…

 

 

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(水玉はがき)


たなばたのとわたる舟の梶の葉にいく秋書きつ露の玉づさ

(俊成)

【通釈】
七夕の天の川の川門を渡る舟の梶――その梶の葉に、

秋が来るたび何度書いたことだろう、

葉に置いた露のように果敢ない願い文(ぶみ)を。
藤原俊成 千人万首より)

新古今集にある歌だそうですが、

和歌や俳句などもしみじみくるこの頃。


ふうちゃん(先代父猫)を先月見送ってから、

少々感傷的?よくいえば情緒的になっている

わたくしでしょうか。

学生時代に、中桐雅夫先生に接する機会がありました。

詩人として著名でいらしたのですが、

とても腰の低いもの静かな方でした。

その中桐先生の詩集『会社の人事―中桐雅夫詩集』に

「やせた心」という詩があって、その最終節に

   戦いと飢えで死ぬ人間がいるうちは

   おれは絶対に風雅の道はゆかぬ

とあります。さすがは、秘めたる情熱家。

社会派と冠された詩人です。

 

会社の人事―中桐雅夫詩集

会社の人事―中桐雅夫詩集

 

 

そんなことども思い出しつつ、

やはり、風雅の道にも癒されるわたくしでもあります。

風雅と言えば、父猫のなまえもそうでした

(ひらがなでしたが)

名は体をあらわすといいますが、まさにそうですね。


話が前後しておりますが、

七夕には、露で墨をすって、習字の上達を願うとか、

お裁縫をはじめ(織り姫さまにちなみ)、

芸事の上達を祈願する習わしもあります。

何でもいいですが、一心不乱に習う体験も貴重ですね。

デジタル時代には、筆文字の味わいもまた格別です。
 
    ※ここまで過去記事(2012年7月)のリライトです。

ところで、

たなばた、と平仮名で書くと

なぜか、

たなぼた、と読みたくなる私も…いたりする

あぁ、風雅の道が台無しかしらん

感傷も、5年もたつとこうなるのね。

失礼しました(笑)

 

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詩心をひきだす-「風に言葉」高田敏子さんの詩

 

今年も、いつのまにか半年にもなろうと、

今日は夏至

更新が遅くなり、

梅雨の時期になりましたが、

今回の詩は、 

爽やかな雰囲気もあります。

 

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   「風に言葉」 高田敏子詩 (色紙)

 

馬は 優しい目をあげ

耳を澄ます

 

太陽の光はきらめき

ポプラの枝先はゆれて 風が渡る

 

風に言葉

光に言葉

木々の葉に言葉

私たちにはわからない動物たちだけに

聞える声が

あ あるのだ きっと!

  

高田敏子さんの詩です。

いくつか詩集も読みましたが、

詩について書かれた本も素適です。

 

詩の世界 (ポプラ・ノンフィクションBOOKS)

詩の世界 (ポプラ・ノンフィクションBOOKS)

 

 

私が引用した詩に出会ったのはこの一冊でした。

古今東西の詩もたくさん紹介されていますし、

ご自身の作品も取り上げて、

題名どおり、詩の世界についてのお話が

とても興味深い。

 

今回色紙に書いたこの詩については

じっと見つめる、という章の

詩心をひきだす、という見出しにあり、

写真から出来たといいます。

 

 詩を書きたいな、と思っても、なんにも書くことがうかんでこないときは、手近なものをじっと見つめてごらんなさい。

 机の前に窓があったら、窓のそとの風景を、また、目の前に花びんがあったら、それもじっと。じっと見つめることで、普段気づかなかったそのものの姿や形にも、あらためて気づくでしょうし、そのものから連想もひろがって、思いがけない詩が生まれるものです。

 

 ある晩、わたくしは手元の雑誌をめくっているうちに、動物の写真が目につきました。二頭の馬が、森を背景にして明るい光の中に立っています。右の方にポプラが二本。

 わたくしは、その写真をじっと見つづけました。写真の風景のなかに、いつのまにか自分もすっぽりはいって、馬の姿を見つづけていました。たぶんそれは一時間以上も見ていたと思います。

 すると、馬の姿は、もう写真ではなく、ほんとうの馬にも見えてきました。馬の目がわたくしを見、それから空を見あげ、そして、馬の耳がピクッと動いたように思いました。 

 

その夜に、書けた詩が「風に言葉」だったそうです。

 

 この詩のできたのは、まったく写真のおかげですが、動物たちだけにきこえる声、風や光、ゆれる木々の葉にもことばがあるのではないか、という気持は、以前からなんとなく、それとははっきりわからないかたちで、わたくしの中にあったのかもしれません。

(中略)

 詩のできる過程をことばであらわすのは、とてもむずかしいことです。この「風に言葉」の詩を例にひいていえば、毎日の生活のなかで、なんとなく思っていたことが、それを表現するのにちょうどよい対象(もの)に出会い、心が動いて、詩のことばとなってできたものです。

 

書の題材もたぶん

時に、自分のなかで何となく感じていたことや

新しい驚きなどが

こうした(詩と)出会いによって

筆をとらせることもあるのだろうと思います。

面白いですね。

 

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「えにしだの黄色は雨もさまし得ず」-高浜虚子の句 

 

風薫る五月。

それにしても、雨が降ると肌寒かったりもして

もう、この季節だから暑いとか寒いじゃなくて、

その日その日の気温という感じでしょうか。

着るものもね…。

  

 

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             (はがき)

えにしだの黄色は雨もさまし得ず  

             高浜虚子

 

 雀が並ぶ様とするのか“金雀児”や“金雀枝”とも書く

エニシダ」。

春から梅雨の頃にかけて、

とにかく目にも鮮やかな黄色が美しい

そのまばゆいばかりの花の勢いがよく伝わってくる

高浜虚子の句。


樹が育つと枝垂れるように花がつく見事さにも

うたれます。


雨にも陰ることない明るさ、強さ…金色の如く輝く。


西洋では魔女のほうきは、

エニシダの枝を使ったという言い伝えも

あるそうですが、英名も“Broom”面白いですね。

 

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ここはやはり、

綺麗な黄色のマットの白木額を合わせました。

模様入りのはがきを使用。 

 

 

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  ご参考までに、↑の写真はヒメエニシダ

 

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どうしていつも-まどみちおさん

 

早いもので

今年もゴールデンウィークに入り、

5月になろうとしていますね。

 

 

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   「どうしていつも」(色紙作品)

 

   太陽
   月
   星

   そして
   雨
   風
   虹
   やまびこ

   ああ 一ばん ふるいものばかりが
   どうして いつも こんなに
   一ばん あたらしいのだろう

                  まどみちお/詩


どうして いつも

まどさんの詩は

こんなに あたらしい

驚きに満ちているのだろう

というところかな…(笑)

 

koboaoineko.hatenablog.com

 

 

目下、他のブログの整理(削除・統合)に勤しんでいます。

こちらの記事が100記事ほどになったところでしたね。

はてなで、このブログを始めた時は、

他のブログまで移行するとは考えていませんでした。

当初リンクを貼っていた工房も(ショップは閉めて)

新たにホームページにすることになりました。

やっていくうちにどんどん変わっていくのですね。

 

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