Everyday Magic-筆に想いを

心に響く言葉や詩歌を、書でつづる

“孤独な鳥の条件”サン・フォン・デ・ラ・クルス-カスタネダの『未知の次元』冒頭の詩

 

 

 

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“孤独な鳥の条件は五つある”   (金雲ぼかし色紙)

 

孤独な鳥の条件は五つある

第一に孤独な鳥は最も高いところを飛ぶ

第二に孤独な鳥は同伴者にわずらわされない

その同類にさえもわずらわされない

第三に孤独な鳥は嘴(くちばし)を空に向ける

第四に孤独な鳥ははっきりとした色を持たない

第五に孤独な鳥は非常にやさしくうたう

      サン・フォン・デ・ラ・クルス

       〈光と愛のことば〉

 

 

サン・フォン・デ・ラ・クルスは

16世紀スペインの思想家、神秘主義の詩人だといいます。

 

私がこの詩を知ったのは

呪術師ドン・ファンとの対話として

知られるカルロス・カスタネダ

『未知の次元』(講談社学術文庫)の

 

 

扉に掲げられていたからです。

詩の言葉に惹かれる人も少なくありません。

 

アメリカの文化人類学

カルロス・カスタネダ

若き日に幻覚植物を探る過程で

北メキシコのヤキ・インディアンの呪術師ドン・ファン

出会います。日常的な現実とは別の世界の教えを受け

弟子となり、一連のシリーズ本を書きました。

読み物として興味を惹かれるだけでなく

その言葉によって示すことができる世界(トナール)と

日常と理性をはるかに超えた世界(ナワール)とは何か

深遠な実践哲学が語られます。

孤高な鳥の姿は、真理を探求する人々の信念とも

重なり、私たちの本質を思い出させてくれるのかも

しれません。

 

また

ドン・ファンの言葉を味わうのに最適なのは

カスタネダ自身が選び出しまとめたという

一冊(北山耕平さんの訳)

『時の輪―古代メキシコのシャーマンたちの生と死と宇宙への思索』

がオススメです。

 

 

 

今日もご覧いただき、ありがとうございました。

 

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