Everyday Magic-筆に想いを

心に響く言葉や詩歌を、書でつづる

七夕に和歌を書きたくなった頃-たなばたのとわたる舟の梶の葉に…

 

 

 

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(水玉はがき)


たなばたのとわたる舟の梶の葉にいく秋書きつ露の玉づさ

(俊成)

【通釈】
七夕の天の川の川門を渡る舟の梶――その梶の葉に、

秋が来るたび何度書いたことだろう、

葉に置いた露のように果敢ない願い文(ぶみ)を。
藤原俊成 千人万首より)

新古今集にある歌だそうですが、

和歌や俳句などもしみじみくるこの頃。


ふうちゃん(先代父猫)を先月見送ってから、

少々感傷的?よくいえば情緒的になっている

わたくしでしょうか。

学生時代に、中桐雅夫先生に接する機会がありました。

詩人として著名でいらしたのですが、

とても腰の低いもの静かな方でした。

その中桐先生の詩集『会社の人事―中桐雅夫詩集』に

「やせた心」という詩があって、その最終節に

   戦いと飢えで死ぬ人間がいるうちは

   おれは絶対に風雅の道はゆかぬ

とあります。さすがは、秘めたる情熱家。

社会派と冠された詩人です。

 

会社の人事―中桐雅夫詩集

会社の人事―中桐雅夫詩集

 

 

そんなことども思い出しつつ、

やはり、風雅の道にも癒されるわたくしでもあります。

風雅と言えば、父猫のなまえもそうでした

(ひらがなでしたが)

名は体をあらわすといいますが、まさにそうですね。


話が前後しておりますが、

七夕には、露で墨をすって、習字の上達を願うとか、

お裁縫をはじめ(織り姫さまにちなみ)、

芸事の上達を祈願する習わしもあります。

何でもいいですが、一心不乱に習う体験も貴重ですね。

デジタル時代には、筆文字の味わいもまた格別です。
 
    ※ここまで過去記事(2012年7月)のリライトです。

ところで、

たなばた、と平仮名で書くと

なぜか、

たなぼた、と読みたくなる私も…いたりする

あぁ、風雅の道が台無しかしらん

感傷も、5年もたつとこうなるのね。

失礼しました(笑)

 

今日もご覧いただき、ありがとうございました。

 

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