Everyday Magic-筆に想いを

心に響く言葉や詩歌を、書でつづる

「一杯の水」メイ・サートンの詩より-透明な活力

 

 

日中は穏やかな感じだったが、

 

だんだん曇ってきて、雨が降り出してきた。

 

晴れると嬉しいが、乾燥気味になると

 

大地へのお湿りもありがたい。といっても、

 

夜中に、強く降る予報も。ほどほどがいいですが…。

 

 

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 「一杯の水」 メイ・サートン (色紙)

 

ここにあるのは 井戸から汲んだ一杯の水

舌にのせれば 石と木の根と 土と雨のあじわい

わが最上の宝もの 唯一の魔法

きらりと冷たく シャンパンより貴い

いつの日か 名も知らぬ人がこの家に立ち寄り

この水に癒やされて 旅路をつづけることもあろうか

いつかのわたしのように 暗い混沌に沈む誰かが。

コップ一杯の鮮烈な水を 飲み干したあのとき

にがい思いにまたもや 心を曇らせていたわたしに

透明な活力が 正気を返してくれたように。

 

最初の頃、紹介したことがあった

 

小説家・詩人、メイ・サートンの詩。

 

koboaoineko.hatenablog.com

 

サートンは、みすず書房から、

 

自伝的エッセイなどが出版されているが、詩集は、

 

やはり武田尚子さん編訳による『一日一日が旅だから』

 

 

長くサートンの翻訳にかかわっていらした武田さんが

 

好きな作品の中から選ばれたという珠玉の一冊。

 

その巻頭を飾った詩が、

 

上記の ”一杯の水”(A Glass of Water)

 

あるいは、創作活動をするものの常として、

 

真摯に孤独(淋しいということではなく)に

 

対峙してきたサートンの抒情詩が味わえる。

 

優れた詩は、ここでいう鮮烈な一杯の水のように、

 

私たちの魂を潤してくれると思う。

 

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